「見える」「見えている」ものよりも、「見えない」ものの方が多いはず。
ワタシがこれまで出会った占い師やヒーラーという職業の方の数は、
起業してから特に多くなり、この3年間で優に200人を超します。
サラリーマン時代に受けたセミナーや講座の先生や鑑定の方を併せると300人以上。
どんな鑑定をする人だろうと、中味以上にその方法やその人の持つ理念や目的に興味がありました。
そして、だんだんわかってきたことは、多くの占い師自身の軸が、
相手の幸せを願うより前に、「当たる」「当てる」かどうか。
だから、タロットカードでデビルカードが出たとき、ワタシをびっくりさせようとしたのか、
じっとワタシの目を見て、悟ったように
「あなたヤクザと今付き合っていますか?」と聞かれた事もありますし、
19歳のときに受けた鑑定で、長生きできますか?と聞いたことがありましたが、
この小娘が!と、腹を立てられたのか
「29歳で死ぬ、40歳までに必ず死ぬ」と預言されたこともあります。
どちらもどうしてですか?というワタシの質問には答えてもらえず、
特に死ぬといわれたことは、41歳になるまで結構引きずりました。
セミナーを受けたり、占い慣れしてくると、だんだんわかってきます。
占い師自身が通ってきた道筋を押し付ける傾向にあること。
もしくは、自分はスゴイと思わせたいか。
たとえば、結婚して当たり前だと思っている占い師から、いきなり
「手が冷たいから結婚できない。子宮が悪いから子どもも出来ないんだ」と言われ、
鑑定に付き合ってくれていた後ろで待つ高校生の娘が苦笑い。
(おかげで、ウチの娘は全く占いを信用しません)
そのときは、手が冷たかったのは、朝食抜きだったからということにも気づかれず、
延々と婚活の重要さを説いてくれ、鑑定料4000円をドブに捨てたような15分の鑑定時間を過ごしました。
きちんと鑑定してくれる人もいます。
そういう方は、その時の現象だけで吉凶を言い切りません。
何を持って吉凶かは、人それぞれ。
「アンタそんなだからダメなのよ。ダメ男ばかり拾うバキュームカーだねー」と言われた人もいました。
お客さまを「アンタ」呼ばわりするのも敬意を感じられません。
同じ人間だというのに、占術という武器でさらに人を不幸にしてしまっています。
一方、こんな方が実際にいらっしゃいました。
占術的な視点でみると、この方は、いろいろ経験しながら運を上げるタイプの方。
まわりがビックリするぐらいダメ男ばかりと付き合っていましたが、
今年、歯科医と結婚されました。
苦労した分、見る目を養い、磨かれ、相手も自分も一緒に成長するという方をゲットなさったのです。
そのうち開業されるでしょう。
鑑定するのなら、言い切るだけでなく未来の可能性まで伝えるべき。
吉田松陰は、29歳で亡くなりましたが、たくさんの志を持つ人を育成されました。
ワタシもこうありたい。
いろいろな言葉の中で、ワタシは、この一文が最も好きです。
自分の価値観で人を責めない。
一つの失敗で全て否定しない。
長所を見て短所を見ない。
心を見て結果を見ない。
そうすれば人は必ず集まってくる。
- 吉田松陰 -